「家のクローゼット、歌うのにちょうどいいサイズじゃない?」 その通りです。服が詰まったクローゼットは、実は元々吸音性が高く、防音室の素質があります。
結論から言うと、賃貸でもクローゼット防音室は作れます。 費用は約3万円、作業時間は半日。
ただし、一つだけ覚悟してください。 対策しないと、夏場は5分で酸欠・熱中症になるということです。
この記事では、安全かつ安価に「秘密基地」を作るための手順を、失敗談を交えて解説します。
1. クローゼット防音の「現実」を知ろう#
作る前に、メリットとデメリットを天秤にかけてください。
メリット:最高の「宅録ブース」になる#
- デッドな音響:狭い空間に吸音材を貼るので、反響のないプロっぽい録音(ドライな音)が撮れます。
- 生活空間を圧迫しない:部屋の広さはそのまま。使わない時は扉を閉めればただの収納です。
- 安い:市販の防音室(10万円〜)の1/3以下の予算で作れます。
デデメリット:居心地は「サウナ」以下#
- 暑い:エアコンの風が届きません。夏場は室温35度を超えます。
- 狭い:機材と人間が入ると、身動きが取れません。
- 暗い:照明がないので、配線が必要です。
【結論】 長時間練習する「防音室」ではなく、**短時間の「録音ブース」**として使うなら最強です。
2. 準備するもの(予算目安:3万円)#
賃貸の壁を傷つけない「突っ張りテクニック」を使います。
必須材料リスト#
- 遮音シート(5,000円〜):重たいゴム製のシート。音を跳ね返します。
- 吸音材(10,000円〜):ウレタンやフェルト。音を吸収します。
- 突っ張り棒(数本):壁にシートを固定するために使います。
- プラダン or ベニヤ板:壁の保護と、シートの貼り付け台紙として。
- サーキュレーター・小型扇風機:※命綱です。絶対買ってください。
- 詳しくは:防音材料の選び方・購入先ガイド ※GCボードやサンダムなど、具体的な商品名はこちら
3. 賃貸OK!改造の3ステップ#
STEP 1:壁を「プラダン」で保護する#
いきなり遮音シートを壁に貼ると、重さで剥がれるか、結露でカビます。 まずはホームセンターで買った「プラダン(プラスチック段ボール)」を、クローゼットの内壁サイズにカットしてはめ込みます。
Point 壁には貼らず、突っ張り棒を縦や横に渡して、プラダンを壁に押し付けるように固定します。これで「壁に傷なし」です。
STEP 2:最強の盾「遮音シート」を貼る#
プラダンの上から、遮音シートを両面テープで貼ります。 隙間なく貼るのがコツですが、重いので落下に注意。 タッカー(ホッチキス)が使えるならベストですが、賃貸なら強力両面テープ+突っ張り棒での補強が無難です。
STEP 3:仕上げの「吸音材」#
遮音シートの上から、吸音材を貼ります。 これで内側が「モコモコ」になり、声が響かなくなります。 隙間テープでドアの隙間を埋めたら完成です。
4. 【最重要】換気と照明の確保#
ここが運命の分かれ道です。密閉すると空気の逃げ場がなくなり、CO2濃度が急上昇して酸欠で倒れます。
① 換気システムを作る#
絶対に**空気の入り口(給気)と出口(排気)**を作ってください。
- 簡単な方法:足元の隙間を開けておき、上部にクリップ扇風機をつけて空気を外に出す。
- 本格的な方法:プラダンの一部に穴を開け、PC用の冷却ファンやダクト用換気扇を取り付ける。
② 照明はLED一択#
白熱電球は熱を出します。必ずLEDのデスクライトや、USB給電のバーライトを持ち込んでください。
- 詳しくは:防音室の換気・空調対策|暑さと酸欠を防ぐ方法 ※自作換気システムの作り方はこちら
まとめ:秘密基地作りを楽しもう#
クローゼット防音室は、完璧な防音性能(D-50以上)は出せません。 でも、「隣の部屋への音漏れを気にして小声になる」というストレスからは解放されます。
歌ってみたの録音や、集中したい時のポッドキャスト収録には最高の環境です。 くれぐれも「換気」だけは忘れずに、あなただけの秘密基地を作ってみてくださいね。
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